「老後が不安だから、辞めることに決めたよ」
突然、
彼女にそう打ち明けられたのは
一緒に働いていた
カフェバイトの休憩中でした。
「え、辞めちゃうの?」
驚いて聞き返した私。小さな事務所で
二人だけだったときのことです。
ほぼ同年代で
同じアラフィフでもあるその女性は
落ち着いた口調で、理由を教えてくれました。
「今の立ち仕事は、
いつまで体力が持つか分からないし
しんどくなりつつあるから。
年をとっても、楽に続けられるような
仕事を探すことにしたんだ」
そう言って
淹れたてのコーヒーに口を付けます。
「まだ、働いていかないといけないし」
向かい合って座る小さなテーブルの向こうで、
大きめのマグカップの中身を見つめながら。
よくよく話を聞いてみると
子供が二人いて、だいぶ大きくなったので
終の棲家を探し始めたところ
思い切ってマンションを購入する決断をした。
もっと年齢を重ねていったら
余計に次の仕事がみつかりにくくなりそうだから
少しでも早いうちに、多少年を取っていても
続けられるような勤め先を探すことにした、
とのこと。
とっても現実的な事情です。
確かに、今のカフェバイトは始終立ちっぱなし。
夕方には足もむくむし、以前よりも
キツくなってきたよな、とは私も感じていました。
「でも、マンションを購入は勇気が必要
だったでしょ」
尋ねてみると彼女は少し笑いました。
「ほんとにね。死ぬまで働き続けなきゃ
いけなくなる気がするし」
あたたかいコーヒーの湯気のむこうで
ため息とともに言葉を漏らします。
「ローンを意識したとき、いつまでも
この立ち仕事ができるとは思えなく
なってきたんだよね。
今からだって次の仕事みつけるの大変
だけど。年をとると働き方の選択肢も
減っちゃうから・・」
説得力がありすぎる。
ライフステージによって働き方を
変えていくのは自然なことなのかも
しれないし。
「寂しくなっちゃうけど、仕方ないかあ・・」
私はコーヒーを飲むことはなく
ただ両手でマグカップを握っていました。
そして自分の老後はどうだろう、
と考えてみました。
目の前の同世代の人と同じように
真剣に捉えていただろうか。
もうアラフィフだし、
人生の折り返し地点に来ているし
彼女の言うように、いつまでも
同じ業務はできないかもしれない。
私も体力なくなってきたしな、少し
立ち仕事を減らして座ってできるような
仕事を見つけた方がいいのかな・・
「お互い頑張っていかないとだよね」
先に休憩が終わった彼女が
そう言いつつ部屋を出ていった後も。
私は両手でカップを抱えたまま
しばらく動けずにいました。
それから私は
座って取り組めて、在宅で収入を得られる
ような方法はないだろうか。と
ネット上で探し始めました。
一応これまでにも
なにかしら働いてきたわけだし、今までの
経験を活かせるような働き方はないだろうか。
そして、
いろいろな情報に触れていくうちに
気が付いてしまったんです。
私には、なにもない。
これが、正直なところでした。
すごい資格があるわけでもない。
人より抜きんでた才能があるわけでもない。
誰かの役に立てるような特別な経験も
実績もない。
ひどく、情けなく感じました。
50年近く生きてきて、
手の中に何も残ってないみたいで。
働いて、家事をして。
それなりに一生懸命
やってきたつもりなのに。
いざ「さあ、何ができる?」
と問われると何も出てこない。
そして、もっとダメだと思ったのは
そんな状態のままで
どうしたらいいのかわからず毎日をただ、
やり過ごしてしまっていたことです。
彼女は、不安を感じたから行動した。
私は、不安を感じたまま、動けていない。
老後への不安と
体力が落ちてきた事への不安。
同じ心配を抱えているのに
なぜ彼女は行動できて私は動けないのか。
彼女には、守るものがあります。
子供の未来、マンションのローン、家族の生活。
だから動かざるを得なかった。
じゃあ、私は?
私にも考えなければならない課題があります。
これからの自分の老後、夫婦の生活。
体が動かなくなっていく、この先の時間。
年を重ねていく、自分自身。
私にも守るべきものはあるのに
どうにも動けずにいる。
こうやって正面から向き合うまで
自分が立ち止まっていることを
わかっていなかったのかもしれません。
どこか、現実から
目を背けていたかったのかもしれない。
アラフィフというのは
若くもないし、そこまで老いてもいない
中途半端な年齢に感じていました。
でもほんとは、
「元気に動ける時間が、あとどれくらいあるか」
を真剣に考え始めなければいけない
年齢だったんですよね。
体力は、これからも落ちていく。
選択肢は、これからも減っていく。
待っていても、
誰かが助けに来るわけじゃない。
会社が守ってくれるわけでも、
夫が急に、何かしてくれるわけでもない。
周りに期待しても、空しいだけです。
時間だけが、どんどん過ぎていくのに。
自分が歳をとっていくのはわかっているのに。
社会を変えていく力なんてあるはずもない。
変えていけるものがあるとしたら、きっと自分。
私自身が、変わっていくしかないのでしょう。
目に見えない息苦しさの中で動けなかった
私は、そのときはじめて本当の意味で
怖くなりました。
なにか出来ることをみつけないと。
時間はいつまでもあるわけじゃない。
私が変わっていかないと。
幸い、
その後出会ったコンテンツビジネスは
個人で収入を得られる方法でした。
これまでの人生経験を価値に変えていける
手段を学べる環境を、みつけることが
できたんです。
私が変えていけるのは、自分だけ。
私が自力で稼げる力を
身に着けるしかないんだ。
怖いと自覚したから、ようやく
動き始めることができました。
怖いからこそ、一歩を踏み出さないと。
そうしないといつまでも不安を抱えたままで、
なにも変わっていかない。
不安がなくならない。
重たい足を、ほんの少しだけ動かして
目の前にあったきっかけに
手を伸ばしたんです。
それまでの私は「どうせ私には無理」
と決めつけていたけれど
ちゃんとした知識を学びながら
発信してみることにしました。
体力がなくても出来る
コンテンツビジネスを真面目に
取り組み始めたのは、そこからです。
私自身、
これからの時間をどう使っていくのか。
老後の不安を少しでも減らすために、
何ができるのか。
そんなことを、
よく考えるようになりました。
明日、新しい企画をご案内します。
・なぜ50代からでも発信で収益化できるのか
・私が実際に最初にやったこと
・初心者でも始めやすい理由
このあたりを、
もう少し具体的にお話しします。
「何か始めたい」
と思っている方は、
ぜひ読んでみてくださいね。